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Fiddledadのblog

放射能汚染について考察するブログです。

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ゴフマンによる甲状腺癌の解析 

 ゴフマン(John William Gofman)の著書「人間と放射線 : 医療用X線から原発まで」では、被曝による様々な癌の過剰率が算出されている。ここで、過剰率とは、被曝をしていない場合に比べて、被曝をした場合に癌がどれだけ増えるかを示す。例えば、過剰率が10%とは、被曝をしていない場合に100人に癌が生じるときに、被曝をした場合には110人に増加することを示す。


新装版 人間と放射線―医療用X線から原発まで―新装版 人間と放射線―医療用X線から原発まで―
(2011/08/31)
ジョン W・ゴフマン



 この本の172頁には、生後2,3ヶ月の間に、頸部に放射線を受けた2,872人について、甲状腺癌の調査を行った結果が記載されている。それによると、「10mSvあたりの甲状腺癌の過剰率は282.9%である。この値は非常に大きいが、生後間もない頃に被曝したことを考えると、驚くほどのことでもない。これから以降吟味するデータはすべて、乳幼児の放射線被曝による癌誘発度感度がきわめて高いことを示すだろう。」と記載されている。一般の固形癌の場合には、100mSvで0.5%の過剰率であると言われていることに比較すると、甲状腺の場合にはリスクが如何に大きいかが分かる。

 巷では、今回の事故による甲状腺被曝は大したことはなく、また、被曝線量も100mSv未満であることから、全く問題ないと言われている。例えば、東京大学の中川恵一准教授は、2014年7月3日号の週刊新潮で「50mSv以下の被曝で甲状腺癌が増えるというデータはないのです。」と発言している。しかし、計算上は、50mSvでは甲状腺の過剰率は「1414.5%」となり、100mSvでは「2829%」となる。また、米国防省発表の地域別放射線積算量によると、東京でも新生児は最大で12mSv程度の甲状腺被曝を受けている可能性があり、前述のように、10mSvの被曝における過剰率も「0」ではない。

 宮城、福島、茨城、栃木、群馬、山形、千葉、埼玉、東京、神奈川の子どもの総人口は、14歳以下だけでも約600万人である。この600万人近い子ども達の甲状腺がんの過剰リスクが有意に増加しているのである。100mSv未満であるから問題ないとの認識は失当である。

 やはり、関東を含む広域での甲状腺検査が必要ではないか。



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category: 感想

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甲状腺癌についてのまとめ 

 福島県の甲状腺検査によって、疑い例も含めると89人に甲状腺癌が見つかった。これは、(1)高性能のエコー検査機器によるスクリーニング効果の影響によると考えられている。また、(2)福島県の被曝線量は、十分に低いため、今回の甲状腺癌は被曝の影響によるものではない、と考えられている。

 スクリーニング効果とはつまりこういうことだ。甲状腺癌は進行が遅く穏やかな癌であるため、甲状腺癌を持っているが、自覚症状がない患者(隠れ患者)がたくさんいる。極端な例では、癌ができたら直ちに自覚症状がでる場合には、隠れ患者は存在しない。癌ができてから自覚症状がでるまでの期間が長いほど隠れ患者の人数は多くなる。例えば、100万人に1人の割合で1年間に新たな自覚症状がある患者が現れるとし、発症してから自覚症状が現れるまでに10~20年を要するとした場合、自覚症状のある患者の10~20倍以上の隠れ患者がいる可能性がある。福島では、高性能のエコー機器を用いて隠れ患者を見つけたために、37万人に対して89人も甲状腺癌患者が見つかったということだ。

 確かに、スクリーニング効果による隠れ患者の発見という理由付けは正しいように思える。しかし、この理由付けは、「甲状腺癌は進行が遅く穏やかな癌」という前提が正しくなければ成立しない。

 小児甲状腺癌について調べていたら、以下の2通の論文を発見した。
(A)若年者甲状腺癌の臨床的検討(1997年)
(B)当科における小児甲状腺癌の検討(2008年)

 まず、(A)には、「小児甲状腺癌の特徴として、初診時、頸部リンパ節転移、肺転移を起こしている症例が多い。」と記載され、また、(B)には、「小児甲状腺癌の特徴として早期からリンパ節転移や遠隔転移をきたすことが知られており、当科の症例でも7例全例に頸部リンパ節転移を認め、肺転移も3例に認められた。」と記載されている。これらの論文からは、小児甲状腺癌は、進行が遅く穏やかな癌とは言えないようにも感じる。

 しかし、これらの論文の対象となっているのは自覚症状がある患者であることから、子どもの時点で自覚症状が現れるのは、活動性が高い癌であるとも考えられる。つまり、自覚症状がある癌は活動性が高い(進行が速い)癌で、自覚症状がなくスクリーニングで見つかる癌は活動性が高くない(進行が遅い)癌で、小児甲状腺癌にはこれら2種類の癌が混在しているとも考えられる。

 そうなると、2種類の癌の比率が問題になる。2014年6月10日に行われた甲状腺評価部会で、福島県立医大の鈴木真一教授は、「病理組織学的に取ったものからみると、(リンパ節転移は)少なくても50%、多い施設では70%以上見つかります。」と発言している。リンパ節転移する癌=活動性が高い癌とは断定できないが、活動性が高い癌の割合は、少ないとは断言できないのではないか。

 もし、活動性が高い癌の割合が少なくない場合、前述した、甲状腺癌は進展が遅く穏やかな癌であるという前提が崩れてしまう。そうなると、今回、福島県で見つかった甲状腺癌は、スクリーニング効果が原因との説明が成立しなくなる可能性がある。つまり、活動性が高い癌の場合、発症から自覚症状が現れるまでの期間が短いことから、隠れ患者の数は大幅に少なくなるため、37万人に対して89人の発症の説明ができなくなるのだ。

 では、スクリーニング効果の影響でないとすると、89人も見つかった甲状腺癌の原因は何なのか。ここからは推測になるが、チェルノブイリでの甲状腺癌について記した以下のような本がある。


放射線被曝と甲状腺がん―広島、チェルノブイリ、セミパラチンスク (シリーズ甲状腺・広島から vol. 1)放射線被曝と甲状腺がん―広島、チェルノブイリ、セミパラチンスク (シリーズ甲状腺・広島から vol. 1)
(2011/08)
武市 宣雄

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この本の57~58頁には以下のような内容が記載されている。
【引用開始】
 小児甲状腺がん症例の頸部リンパ節転移率に関しては、ウクライナで59.8%、ベラルーシでは65.6%という高い値が報告されている。また、肺転移は、ベラルーシでは4.5%であったが、ウクライナではなんと23.3%という高い値が報告されている。小児の甲状腺がんの頸部リンパ節転移が50%を超えるということ、さらに肺転移が小児甲状腺がん症例にも見られる、ということは驚きであった。
【引用終了】

 鈴木真一教授の「リンパ節移転は少なくても50%、多い施設では70%」との発言と、「リンパ節転移率に関しては、ウクライナで59.8%、ベラルーシでは65.6%」との記載がよく一致している。

 もちろん、この点だけから推測するのは危険であるが、福島県では、活動性が高い甲状腺癌が少なくない頻度で発生しているようで、それは、スクリーニング効果だけでは説明できないように思う。前述したチェルノブイリの場合と比較すると、被曝の影響による甲状腺癌が生じている可能性も十分に考えられる。もし、被曝によって甲状腺癌が発生している場合、前述した(2)福島県の被曝線量は、十分に低いため、今回の甲状腺癌は被曝の影響によるものではない、という前提が崩れることになる。そうなると、3月中旬には、福島県以外にも放射性プルームが流れているので、関東を含む広域で甲状腺検査を行う必要があるのではないか。


category: 感想

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小児甲状腺癌は多発ではないのか? 

前回の記事では、福島でのリンパ節転移の割合は、チェルノブイリでのそれに匹敵することから、福島県で発生している甲状腺癌は「穏やかな癌」ではなく、チェルノブイリで発生したような「注意が必要な癌」ではないのかという指摘をした。

小児甲状腺癌について調べていたら、以下の2通の論文を発見した。
(1)若年者甲状腺癌の臨床的検討(1997年)
(2)当科における小児甲状腺癌の検討(2008年)


 まず、(1)には、「小児甲状腺癌の特徴として、初診時、頸部リンパ節転移、肺転移を起こしている症例が多い。」と記載され、また、(2)には、「小児甲状腺癌の特徴として早期からリンパ節転移や遠隔転移をきたすことが知られており、当科の症例でも7例全例に頸部リンパ節転移を認め、肺転移も3例に認 められた。」と記載されている。これらの論文が書かれたのは、2011年3月よりも前であるので、考察の対象となった甲状腺癌は、被曝とは無関係の自然発生的な癌である。

 福島県は、甲状腺癌は「進行が遅く、穏やかな癌」であるので、甲状腺癌を発症しているにも拘わらず無症状の患者がたくさんおり、今回の甲状腺検査では、無症状の患者を見つけたことで(スクリーニング効果によって)、89名もの多数の甲状腺癌患者が見つかったとしている。しかし、以上の2通の論文によると、そもそも、若年者の甲状腺癌は、大人の甲状腺癌とは異なり、早期から頸部リンパ節への転移や肺への転移が発生する、「進行が速い、ラディカルな癌」であるということだ。

 若年者の甲状腺癌が、進行が速い、ラディカルな癌であるとすると、今回の多発がスクリーニング効果によるとの説明に矛盾が生じることになる。つまり、進行が速い癌の場合には、自覚症状がでるまでの期間が短いので、「甲状腺癌を発症しているにも拘わらず無症状の患者」の人数が非常に少なくなってしまう。例えば、発症してから自覚症状がでるまでの期間を10年とし、1年間で100万人に1人の割合で自覚症状がある患者が発生する場合、自覚症状がない患者はその10倍程度存在することになる。しかし、仮に、発症してから自覚症状がでるまでの期間を2年とした場合、自覚症状がない患者は2倍程度(100万人に2人程度)になってしまう。これでは、37万人に対して89人の甲状腺癌が見つかることの説明がつかない。

 つまり、若年者の甲状腺癌は、自然発生的な癌であっても、「進行が速い、ラディカルな癌」であることから、発症から自覚症状がでるまでの期間が短いため、スクリーニング効果があったとしても、37万人に対して89人も甲状腺癌が見つかることはあり得ない。このため、福島県で発生している甲状腺癌は、明らかな多発であり、その原因は被曝であると考えるのが最も合理的ではないのか。

 なお、(2)には、「甲状腺癌発生要因として、頸部へのX線照射が問題とされ20歳未満の甲状腺癌患者の20%にX線照射の既往があったとの報告もみられる。」と記載されている。福島の事例では、甲状腺の被曝線量は100mSv未満で十分に低いため、甲状腺癌が発生することはないとされているが、X線照射によっても甲状腺癌が引き起こされるとすると、この100mSvが妥当であるか疑問である。

 今回の事故では、福島県のみならず、関東圏まで放射性ヨウ素を含むプルーム(放射能雲)が到来している。福島県のみならず、関東圏でも甲状腺検査が必要ではないのか?

category: 内部被曝

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ネトウヨスイッチ? 

 娘が朝起きないときに私がよく使う手は、「(大事にしているぬいぐるみの)〇〇ちゃんが、お腹が減ったから朝ご飯をちょうだいって言っているよ。」と耳元で囁くことだ。この言葉で、娘の母性本能のスイッチが入るのか、どんなに眠くても起きてくれる。

 息子の場合は、「(仮面ライダーの悪役の)ショッカーにお母さんが捕まったから、助けてあげて。」と闘争本能のスイッチを入れる言葉が有効だ。

 男性の場合、女性の「キャ-」と言う悲鳴を聞くと、闘争本能のスイッチが入って、自分の身を挺して守ろうとするような気がする。先日、妻と娘の「キャー」という悲鳴が聞こえたので、私の闘争本能のスイッチが入って臨戦態勢で参じると、ごま粒大の蜘蛛がリビングに出たらしく、それに驚いて黄色い声を発したのようだ。蜘蛛ごときで私の崇高な(?)闘争本能のスイッチを入れないで欲しいものだ。

 人間が意識しないで内蔵しているこれらの本能のスイッチは、非常にプリミティヴで単純だが、我々に何らかの行動を喚起するという点では、理性では抗しがたい強力な力を持っていると思う。

 ところで、最近、「ネトウヨ」と呼ばれる人達がネット上で勢力を拡大しているようだ。この人達は、非常に排他的かつ好戦的で、ネット上での議論を見ていると、理性でいくら説得しても自説を曲げたり、譲歩したりすることはないように思える。いわば、理性の制御を離れた「ネトウヨスイッチ」がオンの状態になっているのではないかとと思う。

 戦前の日本やドイツでは、排他的で好戦的な雰囲気が世論を支配したようだが、このとき、多くの人の心の中では「ネトウヨスイッチ」に相当するものがオンの状態になっていたのかも知れない。

 人間は、破壊と創造を繰り返すことで進歩・発展してきたため、社会が行き詰まった状況になると、「ネトウヨスイッチ」がオンの状態になって、戦争や破壊によって既存の秩序を打破して新たな秩序を打ち立ててきたのではないかと思う。しかし、テクノロジーが進歩しすぎた現代では、「ネトウヨスイッチ」を安易にオンにしてしまうと、膨大な犠牲が生じるため、できればオフの状態に保つことが望ましい。

 「ネトウヨスイッチ」は、上にも書いたように理性の制御を離れたスイッチなので、これを理性に訴えて制御することは難しい。もし、制御する方法があるとしたら、眼球運動によってトラウマを除去するEMDR(Eye Movement Desensitization and Reprocessing)のような、理性を介さずに脳の機能に直接訴えかける方法ではないかと思う。

 脳科学者や精神科医は、無用の争いを避けるためにも、現代では不要となった脳のスイッチを、無効化する研究に着手すべきかも知れないと思う。


category: 感想

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甲状腺癌は過剰治療か? 

これまで、甲状腺癌は進行も遅く、転移もしにくい「穏やかな癌」という認識であった。福島ではたくさんの子ども達を対象として甲状腺検査を行ったので、この穏やかな癌を抱えているけれど、自覚症状がない子ども達を見つけたことで、従来は100万人に1人とされていた甲状腺癌の子どもたちを、37万人中89人も見つけてしまった(スクリーニング効果だった)ということが言われている。

しかし、6月10日に行われた甲状腺評価部会において、東京大学の渋谷教授が、この穏やかな癌を抱えているけれど自覚症状がない子ども達に対して手術をするのは、「過剰治療」ではないかと指摘したところ、福島県立医大の鈴木教授は、「手術をしている子ども達の多くには、リンパ節への転移や、声がかれる等の症状が見られるので、過剰治療ではない。」と反論した。しかし、鈴木教授の発言が正しいとすると、従来考えられていた、「穏やかな癌」という前提が崩れてしまうのではないか。

その場合、仮に、福島での甲状腺癌と、被曝との因果関係がないとすると、それ以外の原因(例えば、PM2.5や未知のウィルス等)もあり得るので、原因を早急に特定する必要がある。また、福島と同様の確率で、他の県の子ども達も「穏やかな癌」ではなく、「注意が必要な癌」に罹患している可能性があるので、全国規模での早急な検査が必要になる。

また、被曝との因果関係があるとすると、「今回の事故による被曝量は、十分に低いので甲状腺癌は発症しない」という前提が崩れるので、少なくとも初期プルームに襲われた東北や関東でも、子どもの甲状腺検査を早急に行う必要がでてくる。

ところで、チェルノブイリでの甲状腺癌について記した以下のような本がある。


放射線被曝と甲状腺がん―広島、チェルノブイリ、セミパラチンスク (シリーズ甲状腺・広島から vol. 1)放射線被曝と甲状腺がん―広島、チェルノブイリ、セミパラチンスク (シリーズ甲状腺・広島から vol. 1)
(2011/08)
武市 宣雄

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この本の57~58頁には以下のような内容が記載されている。
【引用開始】
 小児甲状腺がん症例の頸部リンパ節転移率に関しては、ウクライナで59.8%、ベラルーシでは65.6%という高い値が報告されている。また、肺転移は、ベラルーシでは4.5%であったが、ウクライナではなんと23.3%という高い値が報告されている。小児の甲状腺がんの頸部リンパ節転移が50%を超えるということ、さらに肺転移が小児甲状腺がん症例にも見られる、ということは驚きであった。
【引用終了】

 前述した甲状腺評価部会で、福島県立医大の鈴木教授は、「病理組織学的に取ったものからみると、(リンパ節転移は)少なくても50%、多い施設では70%以上見つかります。」と発言している。

 以上から、福島でのリンパ節転移の割合は、チェルノブイリでのそれに匹敵するということができる。福島県で発生している甲状腺癌は「穏やかな癌」ではなく、チェルノブイリで発生したような「注意が必要な癌」ではないのか。



以上の内容を分かり易く解説した動画をアップします。





category: 内部被曝

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